マイコプラズマ肺炎は、「マイコプラズマ」という微生物が原因で引き起こされる肺炎です。通常の肺炎と比べると症状が比較的軽い場合が多いですが、適切な治療が必要です。以下に主な症状と見極め方法を説明します。
主な症状
- 咳
- 初期段階では乾いた咳(痰が少ない)が多く見られます。
- 症状が進行すると、痰を伴う咳になることもあります。
- 長期間持続する咳(2週間以上)が特徴です。
- 発熱
- 38℃前後の発熱が一般的です。
- 高熱になることもありますが、軽度の熱で済む場合もあります。
- 喉の痛み
- 咳に伴う喉の痛みがよく見られます。
- 倦怠感
- 身体がだるく、疲労感を訴えることがあります。
- 頭痛
- 発熱に伴って頭痛が現れる場合があります。
- その他の症状
- 呼吸時の胸の痛み(胸膜炎を伴う場合)。
- 鼻水やくしゃみなど、風邪に似た症状。
見極め方法
- 症状の持続期間
- 通常の風邪と異なり、咳が数週間にわたり続く場合は、マイコプラズマ肺炎を疑うべきです。
- 家族や集団内での感染状況
- 学校や職場などで同様の症状を持つ人が多い場合、マイコプラズマ肺炎の可能性が高まります。
- 診察や検査
- 聴診器による診察: 呼吸音が異常である場合が多い。
- 血液検査: 抗体検査やCRP(炎症マーカー)の測定で診断を補助します。
- 胸部レントゲン: 典型的な肺炎像が見られない場合でも、マイコプラズマ肺炎の可能性があります。
- PCR検査: マイコプラズマのDNAを検出する精密な検査。
治療方法
- 抗菌薬の投与
マイコプラズマは細菌ではありますが、細胞壁を持たないため、ペニシリン系やセフェム系抗生物質が効きません。
マクロライド系(クラリスロマイシンなど)、テトラサイクリン系(ミノサイクリンなど)、またはニューキノロン系が有効です。 - 症状緩和のための対症療法
- 解熱剤や鎮咳剤を使用して症状を和らげます。
受診の目安
- 3日以上発熱が続く場合。
- 咳がひどく、呼吸が苦しい場合。
- 身近にマイコプラズマ肺炎の患者がいて、症状が似ている場合。
早期の診断と治療が重要です。疑わしい場合は医療機関を受診し、正確な診断を受けることをおすすめします。
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