マイコプラズマを見極める

マイコプラズマ肺炎は、「マイコプラズマ」という微生物が原因で引き起こされる肺炎です。通常の肺炎と比べると症状が比較的軽い場合が多いですが、適切な治療が必要です。以下に主な症状と見極め方法を説明します。


主な症状

    • 初期段階では乾いた咳(痰が少ない)が多く見られます。
    • 症状が進行すると、痰を伴う咳になることもあります。
    • 長期間持続する咳(2週間以上)が特徴です。
  1. 発熱
    • 38℃前後の発熱が一般的です。
    • 高熱になることもありますが、軽度の熱で済む場合もあります。
  2. 喉の痛み
    • 咳に伴う喉の痛みがよく見られます。
  3. 倦怠感
    • 身体がだるく、疲労感を訴えることがあります。
  4. 頭痛
    • 発熱に伴って頭痛が現れる場合があります。
  5. その他の症状
    • 呼吸時の胸の痛み(胸膜炎を伴う場合)。
    • 鼻水やくしゃみなど、風邪に似た症状。

見極め方法

  1. 症状の持続期間
    • 通常の風邪と異なり、咳が数週間にわたり続く場合は、マイコプラズマ肺炎を疑うべきです。
  2. 家族や集団内での感染状況
    • 学校や職場などで同様の症状を持つ人が多い場合、マイコプラズマ肺炎の可能性が高まります。
  3. 診察や検査
    • 聴診器による診察: 呼吸音が異常である場合が多い。
    • 血液検査: 抗体検査やCRP(炎症マーカー)の測定で診断を補助します。
    • 胸部レントゲン: 典型的な肺炎像が見られない場合でも、マイコプラズマ肺炎の可能性があります。
    • PCR検査: マイコプラズマのDNAを検出する精密な検査。

治療方法

  • 抗菌薬の投与
    マイコプラズマは細菌ではありますが、細胞壁を持たないため、ペニシリン系やセフェム系抗生物質が効きません。
    マクロライド系(クラリスロマイシンなど)、テトラサイクリン系(ミノサイクリンなど)、またはニューキノロン系が有効です。
  • 症状緩和のための対症療法
    • 解熱剤や鎮咳剤を使用して症状を和らげます。

受診の目安

  • 3日以上発熱が続く場合。
  • 咳がひどく、呼吸が苦しい場合。
  • 身近にマイコプラズマ肺炎の患者がいて、症状が似ている場合。

早期の診断と治療が重要です。疑わしい場合は医療機関を受診し、正確な診断を受けることをおすすめします。



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